学生地域貢献事業とは
学生たちが講義や実習で学んだ知識をもとにフィールドへ飛び出し、地域の課題を見つけ、地域の方たちとともに課題解決に取り組む、愛知大学の「学生地域貢献事業」。2011年からスタートし、さまざまなアプローチから地域活動を展開しています。授業科目ではなく、部活動やサークルとも違う学生地域貢献事業は、自分たちが地域に貢献できるテーマを見つけ出すことに始まり、企画立案から予算の確保、スケジュール調整、自治体や企業との連携、会計、最終発表まで、あくまで学生が主体的に行います。観光の活性やまちづくり、商店街活性、ボランティア、環境問題、伝統産業の振興など、学生のみずみずしい感性を持ってフィールドを深く掘り下げることで、そこに暮らす人々とのつながりや有機的なコミュニケーションが生まれ、地域の課題解決とともに、学生たちの人間的成長にもつながっています。
全学生が基幹科目として「政策分野科目」「地域関連科目」を履修し、さらに5つのコースごとにより専門的に政策理論や地域における政策の内容・手法について習得し、多様化する地域ニーズに応える力を養います。「地域を見つめ、地域を活かす」をコンセプトとした学問体系で「地域貢献力」のある人材を育成します。
-
公共政策コース
公共的な問題点を発見し
解決策を提案する。- 地方自治体論
- 社会福祉政策論
- 災害と防災
-
経済産業コース
自治体の経済政策・産業政策
を提言する力を養う。- 企業発展論
- 地域金融論
- 国際ビジネス論
-
まちづくり・
文化コース地域文化の視点から魅力の
あるまちづくりを考える。- まちづくりとデータ分析
- 観光まちづくり論
- 地域の食文化
-
健康・
スポーツコーススポーツを通じて
地域貢献できる人材を育てる。- スポーツ政策論
- 健康・スポーツ社会学
- スポーツ経営学
-
食農環境コース
食の生産と消費者を見つめ
地域活性化につなぐ。- 地域農業政策論
- フードシステム論
- 食農環境演習
軍都から学都へ、
世界平和への願いを込めた建学の精神。
愛知大学は、第二次世界大戦終結まで中国・上海にあった東亜同文書院大学の教職員と学生たちが、戦後の日本に興した大学です。明治34年、日中友好を理念として、日本と中国の架け橋となる人材の育成を目指して設立した東亜同文書院は、日中間の戦争によって厳しい立場におかれ、45年の歴史に幕を閉じました。敗戦後、日本に引き揚げた元学長の本間喜一は、学生たちの受け皿となるべく大学再建を図り、豊橋市に残された陸軍跡地に愛知大学を開設しました。だからこそ建学の精神には、戦争への反省と民主主義実現への切望、そして世界的な視野をもって社会発展に寄与する人材育成への、強い決意が込められています。
愛知大学発祥の地である豊橋キャンパスには、陸軍第15師団時代の建物がまだ多く残っており、司令部は大学記念館、師団長官舎は公館として保存され、明治、大正、昭和を紡いできた歴史を伝えています。愛知大学の歩みは、軍都から学都への変換を求めて師団跡地に大学を受け入れた郷土の願い、そして「本学をして永遠に智を愛する者達の殿堂たらしめよ」との崇高な理想を礎として、時代とともに変化する地域課題に取り組みながら、今日まで続いているのです。