森の中に足を踏み込んで、
見えて来るもの、聴こえるもの。
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森の子

愛知大学のある東三河地方の山間部には豊かな森林が広がっている。ここをフィールドに生物多様性を学びあおうと集まった学生たちのグループが「森の子」だ。地域の人たちと連携しながら、自然の面白さ、大切さを伝える活動に取り組んでいる。

「森の子」の活動がスタートしたのは2014年。地域の環境政策を学ぶ学生たちが「学んだことを地域の現場で活かしたい」との思いから立ち上げ、住民グループや企業、自治体などで組織される「新城設楽生態系ネットワーク協議会」とともに環境保全活動を行なっている。

Interviewee
堀田 真未さん
2019年代表
写真右
Interviewee
伊藤 ひかりさん
写真左
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“自分の足で山や森を歩き、体験して、
自然が身近な存在になった。”

主な取り組みのひとつは、地域の人たちとともに水生生物の調査や植林に参加すること。堀田さんは「山がないところで生まれ育ったので、教えていたいただくことすべてが新鮮です。多くのことに気づけた今では、自然が身近な存在になりました」と、環境の実態を肌で感じ、大いに刺激を受けたよう。

また、間伐材から作った積み木でのふれあいイベントを開催したり、調査成果をまとめたマップを制作したり、東三河の自然を伝えるPR活動にも積極的に取り組んできた。伊藤さんは「森の中には発見がいっぱい。その楽しさを子どもたちにも知ってほしいんです」と、吸収したものを広げていこうと意欲を見せる。

Interviewee
大越 士生さん
愛知県自然環境課
森の子インタビューイ2

“学生たちの勉強熱心さと情報発信力を
私たち大人も見習いたい。”

「新城設楽生態系ネットワーク協議会」メンバーである愛知県自然環境課の大越士生さんは、「学生ならではの視点が企画に活かされ、会の活動も充実しています。勉強熱心さと情報発信力は、大人たちも見習いたいですね」と、学生たちに頼もしさを感じているそう。自然環境保全に関わる地域活動は、中高年者が多い中、学生たちも地域の一員として、その活動にますます期待が寄せられている。

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